昭和30年頃から兵庫区のベットタウンとして急速に発展した北神地区は、昭和48年8月1日に北区として、兵庫区から分かれました。兵庫区医師会北神地区もまた、北区医師会として兵庫区医師会より分離独立することになり、「地域住民のために医療を以て奉仕する」という理念のもと、日々活動して参りました。北区は、241.7平方キロメートルと、神戸市の44%を占める広大な面積を有し、その中に古くから山野、丘陵地帯にある集落と新しく開拓された新興住宅地とが混在した街並にあっては、住民の生活に応じた医療を行うことは至難の業でした。住民から医療に対する不満、要望は噴出するばかりで、行政、地域住民、各種団体との懇談会において根気よく対話を続けていきました。その後、民間個人病院の開設が続き、昭和61年に社会保険神戸中央病院(現・JCHO神戸中央病院)が、平成3年に済生会兵庫県病院が広い北区を二分してそれぞれの中央に位置するように開設されました。これらの病院が、日常医療・救急医療ともに問題解決に寄与し、区民にとって最善の体制へと完成していったのです。
これまでの活動ですが、北区医師会は設立当初より市衛生局や保険所と密接な協力を行い、区民の健康のため公衆衛生面での一役を担ってきました。また、救急医療の面でも、消防署救急隊あるいは警察署などと常に意見交換を行って、その円滑化を心がけてきました。特に、休日の急病対策として、「休日急病電話相談書」を東灘区に次いで開設し、以降各区医師会にも開設されるようになったのです。(その後、医療体制の充実によって、休日急病電話相談所の果たす役割も少なくなり、現在は、神戸市内全ての区の電話相談を、神戸市医師会で一手に担っており、北区医師会からも出務しています。)老人福祉医療問題にも早くから取り組み、老人会、婦人会、自治会などとも講演会、懇親会などを開催し成果をあげています。学校医には多くの医師会員が関与していますが、学校数が神戸市内で最も多く、学校間の連絡を良くするため、北区独自の学校保健運営協議会を設けて、市教育委員会、学校、医師会、歯科医師会および薬剤師会の間で、意見交換を行っています。また、平成24年度より、歯科医師会、薬剤師会、行政、老人会、婦人会とともに、身近な健康問題をテーマに区民対象の「北区健康講座」を開催、毎回300人を超える聴衆を迎えています。この他、乳幼児健診、介護認定審査、急病診療所出務など、多数の業務に会員が出務しています。
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